フェルメールの墓がある旧教会とオランダ王家が眠る新教会

旧教会

17世紀オランダの黄金期を代表する画家、フェルメールの墓があるのは、プリンセンホフ博物館から道を渡ってすぐの場所にあるデルフト旧教会である。

1240年ごろ建てられた、この町最古の教会だそうだ。装飾に派手さはないがステンドグラスは当たり前のように美しく、ちょうどオルガンの演奏も響いていて気持ちのいい場所だった。


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今でこそオランダを代表する偉大な画家とされるフェルメールだが、最初に作られた彼の墓碑はいたって普通でこぢんまりとしている。教会の中にはたくさんの墓碑があったが、その中でも小さいほうだった。


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Wikipediaによると画家の組合の理事を務めたりもしていたらしいので、生前は評価されていなかったと言うと語弊があるかもしれないが、少なくとも現代ほどの名声は得ていなかったようだ。

フェルメール「牛乳を注ぐ女」

 

彼の功績をたたえた新しい墓碑は2007年に作られ、旧教会の目玉の一つになっている。真上からカメラを向ければすっかり写真内に収まってしまう最初の墓碑と比べ、全体像は斜めじゃないととても入らないくらい大きい。

 
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新教会

旧教会だけで十分だと思っていたが、チケットが新教会と共通のものしかなかったので、ヴィレム1世(オラニエ公)の墓碑がある新教会にも行くことにした。

新教会と向かい合うようにデルフト市庁舎があり、逆光で上手く取れなかったが綺麗な建物だった。


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「新」教会といっても、建てられたのは1496年で、十分に古い。


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実際に新教会を目にすると、高い塔がとても印象的だ。塔の入場券もセットになっているチケットを買えばよかったと少し思った。天気がいい日の塔からの眺めは素晴らしいだろうなあ。

残念ながら中が工事中だったため、教会自体はあまり楽しめなかったが、ウィレム1世(オラニエ公)を記念するモニュメントと、彼以降のオランダ王族の歴史についての展示があった。オランダ王族は代々ここに埋葬されているそうだ。

↓1645年に作られたオラニエ公記念のモニュメント。古い。
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これらの教会は今でも現役で使われていて、毎週日曜日には礼拝があるらしい。英語の礼拝もあるそうなので、クリスチャンではないけどちょっと行ってみたいような。

 

教会のチケットや開館時間の情報はこちら↓ 塔と教会どっちも入れるCombiチケットが良さそうだった。

Hours & Admission

 

 

 

 

今も残る凶弾の痕 「オランダ建国の父」暗殺の地

オランダに来てしばらく経つが、実はヨーロッパの歴史は未だに理解できていなくて、この国の歴史についてもほとんど無知に等しい。

 

そんな状況を変えようと、出不精な私が力を振り絞って行ったのがこちら。

 

紹介 デルフトのプリンセンホフ博物館 - デルフトの博物館・美術館 - Holland.com

博物館ウェブサイト Home

 

何が興味深いかというと、この博物館は、オランダ建国の父といわれるオラニエ公が居城にしていた建物で、彼が暗殺された銃弾の痕がそのまま残されているのだ

 

っていうかオラニエ公って誰?オランダ建国に関する歴史

16世紀、スペイン=ハプスブルグ家の支配下にあったネーデルランド(現在のオランダやベルギー)では、プロテスタントの勢力が拡大し、それに伴いカトリック側の王政の弾圧が強まっていった。

いわゆる異端審問とかが行われた時代である。

このようなスペインの圧政に反発した市民は、1568年から独立戦争を始める

その時中心人物となったのが、民衆の味方、宗教に寛大だったオラニエ公(ヴィレム1世)だ。

ネーデルランド市民とオラニエ公は戦争に負けたり勝ったりしながら、粘り強くスペインと戦い、1581年にネーデルランド連邦共和国の独立宣言をする。

1584年にオラニエ公が暗殺された後も、1648年にウェストファリア条約が結ばれるまで、オランダの完全な独立への戦いは続いた。足掛け80年、オランダの独立戦争が80年戦争と呼ばれる所以である。

…と、世界史の苦手な私が自分なりに歴史をまとめてみた。間違いがあったら申し訳ない。

 

ちなみに若いときのオラニエ公はなかなかイケメンだ。画像はオラニエ公が20代のときの肖像画である。それと関係あるのか知らないが、彼は生涯で4度結婚している。


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オラニエ公暗殺

スペイン王政への反逆者として懸賞金をかけられていたオラニエ公は幾度も暗殺を仕掛けられ、ついに1584年7月10日、夕飯を食べ終わり階段を降りてきたオラニエ公は、カトリックのフランス人によって3発の弾丸を撃ち込まれて亡くなった。

 写真の壁には木枠で囲まれた2つの穴があるが、それが当時の弾痕である。横には暗殺に使われた銃も展示されている。

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博物館では、プロジェクターで暗殺シーンの影絵が映し出され、その時を想像できるようになっていた。

 

プリンセンホフ博物館について

 

博物館の半分はオラニエ公とオランダ建国の歴史について、もう半分ではデルフト焼の常設展や期間限定の中国陶器展をやっていた。展示内容が充実しているので、1時間半~2時間ほど時間をとってじっくり見たい博物館である

オーディオガイドがなくても英語の説明文があったが、文字が非常に小さかったのが玉に瑕だ。

 

建物自体もオラニエ公が居を構えていた時代からそのままで、なかなか趣がある。

2階から降りる階段はこんな感じだった。

 
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なお、博物館のチケットを見せると近くにある Stads-Koffyhuis (Oude Delft 133) か Bakker Suikerbuik (Hippolytusbuurt 24)のいずれかのカフェでコーヒーか紅茶が無料で飲めるらしい。地味に嬉しいサービスだ。

 

 

 

 

 

どうしてベトナム系医師が選ばれたのか?ユナイテッド航空の件に関する現時点での日本と海外の報道

ユナイテッド航空のニュースが衝撃だったけど、日本語のメディアではいまいち情報が足りないので海外のメディアの報道も読んでまとめてみた。

いずれちゃんとしたところからニュースがでるだろうけど、それまでの繋ぎに。

 

どうしてあの男性が選ばれたのか?

 ハフィントンポストでは

誰も席を譲らなかったので、スタッフはコンピューターで4人を選び出すと宣告した。

って書いてあったけど、ある程度の基準があって選ばれるみたい。

 

BBCでは

このような場合に誰を残すか誰を降ろすかは様々な条件で判断するが、頻繁に利用する得意客(フリークエント・フライヤー)や高額なチケットで乗っている客は優遇されると、ユナイテッド航空の広報担当は確認した。

http://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-39562378

 

CNNにはもう少し詳しく書いてある。

United weighs a number of factors to determine which passengers would leave the flight, such as connecting flights and how long the delay will leave the customer at an airport, Hobart said.

http://edition.cnn.com/2017/04/10/travel/passenger-removed-united-flight-trnd/

ユナイテッドの広報担当によると、誰を降ろすかはいくつかの条件によって決めるらしい。乗り継ぎの飛行機とか、次の飛行機までどのくらい空港で待たないといけないかとか。

ほかにはどんな条件で判断したんだろうね。

 

悪いのはだれ?

最初ニュースを見たとき、ユナイテッド航空ひどい!!と思ったけど、どうも話はそう単純じゃないらしい。

権力と暴力の警察?

暴力もいとわず男性を排除したのはユナイテッド航空の社員ではなくシカゴ航空治安当局の係官で、そのうち一人はすでに解雇処分されている。

ユナイテッド航空に呼ばれて男性を引きずりおろした航空治安当局の係官3人のうち、シカゴ航空局は1人について「停職扱い」にしたと発表。係官の行動は「もちろん、航空局が容認するものではない」と表明したほか、「我々の通常手続きの基準に見合っていない」ため、事実関係を調査すると述べた。(BBC)

でもなんで動画に写っているのは3人なのに処分は一人だけなんだろうね。

 

ユナイテッド航空がクソだから?

そもそも

今回の場合、ユナイテッド航空が出発直前になって、社員4人を中継地まで移動させることにしたのが原因だった。

そのうえ、男性が拒否した時点で

ユナイテッド航空は、別の乗客を選んで降ろすか、提示額を最大1350ドル(約14万8500円)まで引き上げることもできた。

同航空のエリン・ベンソン広報担当は、他の乗客に声をかけたのかどうか確認できないと話した。一方で、800ドル以上の提示がなかったことは確認したが、その理由についてはコメントしなかった。

何もしてない乗客を勝手に選んで、嫌がってるのに無理やり降ろすってのがひどいし、その後に出されたCEOの声明ではオーバーブッキングについての謝罪のみで自社の飛行機の中でケガをした男性へのコメントはなかったのがさらにヒドイ。

 

それともあの男性の犯罪歴?

Dao was trying to regain his medical license when he worked at the practice from August 2015 to August 2016, Nadeau said. Dao had surrendered his medical license in February 2005 after being convicted of drug-related offenses, according to documents filed with the Kentucky Board of Medical Licensure last June.

http://www.courier-journal.com/story/news/local/2017/04/11/david-dao-passenger-removed-united-flight-doctor-troubled-past/100318320/

 ユナイテッド航空を擁護する記事も出てた。その記事によると、男性はドラッグ関連で有罪になり医師免許を2005年に取り消されていてたらしい。

ワシントンポストでも報道されていた。薬関連で有罪になった過去があることは報道されていた。

David Dao, doctor dragged off United flight, was convicted of multiple felony drug charges in 2004 - Washington Times

社会的に地位のある医者が強制的に降ろされるなんて人種差別なんじゃ、と思ってたけど、もしかすると犯罪歴があったから選ばれたのか?

まあもしそうだとしてもあんな形で降ろされる理由にはならないけどね。

動画に写ってる男性の様子がちょっとおかしい(抵抗の仕方が尋常じゃない)から、もしかするとドラッグの影響…?とかも一瞬考えたけど、係官が強制的な手段に出るまでは普通だったらしいからそれも違うし。

 

なんにせよ、事実関係が明らかになるまで続報を待つ、というところだ。

 

おまけのつぶやき

医師男性の子供が医学生とか知る必要ある?

Twitterで「ユナイテッド航空」と検索したらトップのツイートは今回の男性医師と家族についての情報だった。ツイートしてるのは数万人のフォロワーがいる頭の良さそうな人。

それの何がイヤって、その情報を広めるのが正しいことだと多くの人が思っているようだからだ。

たしかにみんな気になるかもしれないけど、ソースのデイリーメールってゴシップとかがウリのタブロイド紙じゃん。現に記事には根拠不明の情報が延々と書き連ねてある。

よくそんな記事を仕事用実名アカウントで恥ずかしげもなく拡散できるな。

家族の写真とかネットで拡散してどうするの?彼らが生きにくくなるだけでしょ。

 

っていうちょっともやっとした話である。

 

 

 

 

マウリッツハイス王立美術館が綺麗で楽しくて行きつけにしたい件。

2日連続で行ってきました。

その勢いでブログまで始めました。

 

マウリッツハイス美術館のおすすめポイントはこの5点。

  1. 建物が美しい
  2. フェルメールの有名な作品を超近くで見られる
  3. こぢんまりしてて居心地がいい
  4. 営業時間が長い
  5. 日本語オーディオガイドが無料

こんなのガイドブック見れば一発じゃん、と思うかもしれないが、実際に行った私の興奮を知ってほしい。

 

1.建物が美しい

マウリッツハイス美術館の建物は、マウリッツさんという偉い人ののおうちだった。

こんな家に住んでたなんていいなぁ~!と思わせる、若干メルヘンな外観に豪華だが品の良い内装だ。元居住空間ならではの温かみも感じられる。

 

↓が外観。裏側だけど十分立派だ。

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By Rainer Ebert [CC BY-SA 2.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.0)], via Wikimedia Commons

 

↓が内装。iPhoneのパノラマで撮ったから歪んでるけど、なんとなく豪華な雰囲気は伝わると思う。この部屋の名前は「黄金の間」。まんまだな!

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こんな感じで、建物の中を歩いているだけで幸せな気分なる。楽しい~~~!!

 

2.フェルメールの有名な作品を超近くで見られる

あれです。

真珠の首飾りの少女!

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Johannes Vermeer [Public domain], via Wikimedia Commons

特に柵とかガラスとかないので、めっちゃ近くでじっくり観察できる。

あとはレンブラントとかルーベンスとかの、16・17世紀のオランダ周辺の名画がそろっている。昔の絵画とか興味ないし~とか思ってても、実物見たら意外と面白いから、オランダを訪れたらぜひ行ってほしい。

 

3.こぢんまりしてて居心地がいい

なんだそれ、って感じかもしれないけど、これ大事。

マウリッツハイス美術館は、1時間半あればほぼ全ての作品をじっくり見られる。

ちょっと疲れたらいつでもベンチに腰掛けて素敵な部屋で一休みできる。

そこそこ人はいるんだけど、チケット買うために並んだりしなくていい。

マウリッツ伯爵家の一員になった気分で滞在できる美術館なのである。

 

4.営業時間が長い

これも地味に大事。

ハーグの他の美術館は12時から5時営業とが多いのだが、マウリッツハイス美術館は10時から6時!さらに木曜日は夜8時まで!

と、常に行動が遅い私にとって非常にありがたい営業時間なのだ。

 

5.日本語オーディオガイドが無料

無料のパンフレットには概略しか載ってないし、作品横の説明書きは人が多いと読めない。そんな場合が多いので、ある程度じっくり楽しみたいときは必須のオーディオガイド。でも美術館によっては結構高かったりする。

でもなんと、マウリッツハイス美術館では自分のスマホに無料アプリをダウンロードすることでオーディオガイドになるのだ。

昔の芸術を展示していながら新しい技術を積極的に利用する姿勢、好きだよ。

しかもそのアプリが結構ちゃんとしてて、操作性も良いし、地図から作品を探しやすい。イヤホンがない場合はアプリで説明を読みながら鑑賞することもできる。もちろん管内はフリーwifi完備で、かなり便利だ。

 

Mauritshuis

Mauritshuis

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  • Free

 

 実際行ってみる?行っちゃう??

営業時間:

月 1 pm-6 pm

火 10 am-6 pm

水 10 am-6 pm

木 10 am-8 pm

金 10 am-6 pm

土 10 am-6 pm

日 10 am-6 pm  

 

入館料:

大人 €14

子供(18歳以下) 無料

15人以上のグループ €12,50

学生 €11 

ミュージアムカード利用者 無料

 

所在地:

マウリッツハイス

Plein 29 2511 CS

The Hague

Netherlands

 

電話番号:

+31 70 3023456

ブログを始めた理由

オランダに来るまで、正直オランダに大して期待もしてなかった。

が、今はめっちゃいいとこじゃん!と思っている。

一人一人の広報活動が、いずれ大きな実を結ぶと信じて、とりあえずブログを始めてみる。

オランダいいじゃん、と思う人を一人でも増えますように。